ゆう先生の教師の教室

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作文を絶対にパソコンで書かせた方がいい3つの理由


こんにちは。ゆう先生です。

中学校で国語の先生をしています。教育にかかわることを発信していきます。

 

今回は「作文を絶対にパソコンで書かせた方がいい3つの理由」を書いていきます。

 

GIGAスクール構想で生徒1人につき1台、タブレット端末が配布されました。正直、性能的にどうなの……?と思わざるを得ないような端末を導入している自治体もあります。(私の勤める自治体は……残念ながらお粗末な端末です……)

とはいえ、文句を言っても始まりませんから、今ある環境でできる限り最善の行動をしていきたい。

そこで、国語×ICTで最も相性がよいであろう「作文」の授業でパソコンを使ってみました。こんな実践をしたよ!とか、もっといい方法があるよ!と言ったこともどんどん教えてくださるとありがたいです。

 

作文を絶対にパソコンで書かせた方がいい理由その1「書き直しがとっても簡単」

作文が苦手な生徒が最も苦痛に感じるのは「書き直し」です。

 

一生懸命ひねり出した文章をようやく先生のところに見せに行く

先生に直される

その部分を消しゴムで消して、書き直して……

 

この無限ループにはまります。

先生としては良かれと思って直しています。実際に文法がお粗末な生徒、一文が長い生徒、主張がずれていく生徒。文章を書くのが得意な先生にとってすれば直したことのオンパレードです。生徒をの力を伸ばしたい!と思う先生ほどガンガン直していきます。

 

直される生徒からしたらたまったもんではありません。自分なりに一生懸命調べて何とか自分の意見をひねり出し、対してトレーニングを積んだわけではないのに文章に起こし……と、高すぎるハードルをいくつもいくつも越えてきています。

にもかかわらず一生懸命ひねり出した文章を消しゴムで消して、書き直す。私なら一瞬で心が折れます。

 

パソコンで作文を書いていると、「直し」のハードルが格段に下がります。ちょんちょんと削除して、書き直せばいいのです。

さらに、以前書いた自分の文章を見返して主張を整理するために、その文章を消さずに取っておくことも簡単にできます。

 

作文の授業で生徒につけさせたいのは「文章を書く能力」であって、「文章を書きあげる作業」をさせたいのではないわけです。パソコンで作文を書かせることで「作業」を大幅に簡略化して、「書く力の育成」に時間をフルで使えるようになります。

 

作文を絶対にパソコンで書かせた方がいい理由その2「簡単に蓄積できる」

以前の自分と比べてどれくらいできるようになったか。振り返りや自己評価をさせる際に最も重要になってくる部分です。

パソコンで作文を書かせると、データが残っていますから過去の自分の作文を簡単に見返すことができます。

私はよく「前回の単元で書いた作文を読み返して、今回うまく書けた、時間をかけずに達成できたというところがあれば振り返りシートに書きましょう」と指導します。

自分の過去の作文を見返して、振り返りをすると「前回より根拠と理由付けの段落を明確に分けられている」とか「前回は理由付けがなかったけど今回は書けている」など、こちらが求めていた作文を書くときの注意点について振り返りができている生徒がかなりいます。

 

前回よりも成長できた = わかった! できるようになった!

次も頑張ってみよう!

 

というモチベーション維持に一役買っているのではないかなと思っています。

 

また、国語の特質上、どうしても作文の単元は単元ごとに間が空いてしまうと思います。「4月はずっと作文の授業!」といって集中して3単元取り組みました!という先生はいまだかつて見たことがありません。

つまり、「前回どんなことに注意して取り組んだか」という既習事項を生徒は忘れてしまいがち、意識できずに目の前の単元に向かいがち、なわけです。

国語のスキル系授業では「何ができるようになっているか」と「次にどんなことができるようになるか」を意識することって難しくなりがちです。

なんとなく同じように課題を出して、紙に書かせて、交流させて提出させて終わり。

そんな実践を私もたくさんやってきました。

しかし、パソコンを使えば簡単に蓄積できますから、「なんとなく同じことを繰り返しているよね」っていうのがなくなります。

 

作文を絶対にパソコンで書かせた方がいい理由その3「評価も回収も簡単!」

生徒にとって、というより、先生にとってうれしい理由です。

紙で作文を書かせていた時代。1クラス35人~40人×6クラスとか平気で同じ時期に回収になります。

1人1枚で課題を出していても、200枚以上!これが高学年になって枚数が増えれば増えるほど、とんでもない量の紙!紙!紙!

 

作文の単元ごとに自分の机が紙だらけになっていきました。

 

学校で違いがありますが、「国語科室」っていうのが準備されている学校って少ないのではないかな?と思います。

すると、どうしても回収物は職員室に……となりがちです。

職員室でなくとも、図書室とか、担任をもっていれば自分のクラスなどに一時的に保管せねばなりません。

もう紙の山にうんざりです。手をつけるメンタルに持っていくのも一苦労です。

 

ところが作文をパソコンで書かせていると、その回収がとっても楽!

例えばTeamsで回収するにせよ、校内のサーバーに保存させるにせよ、とにかく紙の山を見なくてすみます。

さらに単元の途中でも生徒の進行度合いを見てアドバイスをしながら並行して評価をするなんてこともできます。

1時間目から6時間目まで授業がパンパン!評価は終学活が終わってから……という仕事スタイルだった私は、まず一つこれで圧倒的に早く評価をつけられるようになりました。

さらに、Teamsであれば自分のタブレットスマホでも閲覧できます。授業と授業の合間の10分休みなどにサッと閲覧して3人とか4人とか評価をするのも可能です。

パソコンを使うことで、紙の山から解放され、圧倒的に早く成績処理まで終えることができるようになりました。

 

 

以上、作文を絶対にパソコンで書かせた方がいい理由3つを紹介しました。

使いずらい……スペックが……といった思いはひとまず置いておいて、まずは使ってみるとパソコンで作業させることのメリットに気付く大きな一歩だと思います。

今後私は作文を書かせるときに紙と鉛筆で机に向かわせることはないと思います。めんどくさいなあとかわからないから……といったやらない理由より「やる理由」を見つけて、ぜひ行動してみてください。

 

ICTを活用することは21世紀型教育を実践するうえでも必須です。

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