ゆう先生の教師の教室

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授業準備で「やめたこと」3選

こんにちは!現役教員ブロガーのゆう先生です!

 

教師にとって授業が本業!

授業で勝負できない教師はダメ!

 

職員室、管理職から、研修……

いろいろな場面でよく言われます。

とはいえ、こだわろうと思えばどこまでもこだわることができます。

 

公立中学校教師として10年以上働いた経験から、

「これはいらないな」「これは効率化できるな」

という理由で「授業準備でやめたこと3選」をお伝えします。

 

◆この記事を書いている「ゆう先生」はこんな先生◆
・教師歴11年
・評価制度で上位20%の評価をもらったことがある
自治体の授業に関する研修(2年間)を修了
・ICT担当教諭、道徳推進教諭を担当

 

授業準備で「やめたこと」その1 「プリント類の印刷」

授業準備で真っ先に私が「やめたこと」は「プリント印刷」です。

プリントの印刷は教師の仕事の中で、時間を取られる作業ランキング圧倒的ナンバーワンです。

Wordでプリントを作って、プリンターで印刷して、印刷室にある印刷機にかけて、クラス別に分ける。

丁寧な先生なら、生徒がノートに貼りやすいように余白を切って小さくしたり、

ファイルにすぐにとじられるように穴あけパンチで穴をあけたりします。

この作業を一切やらなくなりました。

 

Wordでプリントを作る→PDFにして生徒に配布

そもそもプリントそのものを作らない

 

今はこのどちらかです。

GIGAスクール構想で一人一台タブレットの環境が整いました。

ロイロノート、Google、Teamsなどなど、さまざまな学校用アプリが普及しました。

「印刷して配布」が「データを配布」にまるまる置き換わりました。

このおかげで、集めたものを管理する手間も省けたり、

作文指導が劇的にやりやすくなったりと、

副次的な利点があることも理解できました。

you1990.hatenablog.com

 

プリントの印刷って

「職員室のプリンターで印刷したものを取りに行く手間」

「印刷室に行くという手間」

「印刷室で紙を包装紙から出して印刷機にセットするという手間」

などなど、実際の作業以外の細かくて、かつ、確実に時間を奪う作業のオンパレードです。

 

それが、自分の机ですべて完結するようになりました。

なんなら、授業中であっても準備ができるようになります。

「生徒が個別学習をしている時間」

「生徒が調べ学習をしている時間」

などなど、教師が介入しなくてもよい場面って結構あります。

この時間を有効に使えるようになりました。

 

まだまだ経験が少なくて、授業のストックが少ないよ!

こういう先生は、次のことを意識して授業準備してみてください。

「どこの学校に異動しても使いまわせる形式で、できるだけデータで授業準備しよう!」

 

ある程度経験を積んでいるから、プリントのデータがたくさんストックされているよ!

こういう先生は、次のことを意識してストックを生かしてみてください。

「とりあえず、今あるプリントをPDFにして生徒に配布してみよう!」

 

私はこの二つのハイブリッドで授業準備しています。

 

 

授業準備で「やめたこと」その2 「紙の教科書とノートを使う」

教師になってから6年目くらいまで、「紙の教科書とノート」で授業用ノートを作っていました。

これをすっぱり辞めました。

今は教科書会社から提供されているデジタル教科書とノートアプリを使っています。

ノートアプリはMicrosoftOneNoteを使っています。

OneNoteを使っている理由は単純です。

仕事のために自腹を切ってiPadなどを買うのがイヤ!

ということと、

MicrosoftOfficeが圧倒的にシェアNo,1だから、異動しても使える!

ということの2点です。

 

「紙の教科書とノート」を使わなくなった理由はずばり

「加工のしやすさ」「際限なく広げられる」

この2点です。

 

デジタル教科書の最大の利点は、なんといっても「加工のしやすさ」です。

スクリーンショットを取って、ノートアプリに貼りつければ、大きさも使いたいところも自由自在に加工できます。

PDFを画像に直せば拡大しても鮮明なまま活用できます。

各教科書会社から提供される「ルビ振り版」を活用すれば、

「うわ!この漢字なんて読むんだ?」なんて思うときにも迷わずに済みます。

(小学校の先生など国語の専門ではない先生は特に重宝すると思います。)

 

そしてノートアプリの最大の利点は「際限なく広げられる」点です。

①単元の指導計画

②教科書のスクリーンショット

③板書計画

④発問一覧

などなど、授業準備をする際に必要なものをすべて一つのシート内に配置できます。

いちいちソフトを開きなおしたり、alt+tabを使って切り替えたり、

紙に印刷したものをぺらぺらめくったり……といったストレスから解放されます。

 

この方法で授業準備を始めてから、実は「板書」からも解放されました。

授業準備で作ったOneNoteをプロジェクターで写して、

手元のタブレットに書き込みながら授業を進める

という形に授業の進め方をシフトしたからです。

これについては改めて記事にしていきたいと思います。

 

先ほどの「プリントの印刷をやめた」と重なる部分もありますが、

「自分の机の上で作業がすべて完結する」

この素晴らしさを一度体感すると、もう後には戻れません。

 

 

授業準備で「やめたこと」その3 「イチから自分で考える」

授業準備で「やめたこと」最後は「イチから自分で考える」ことです。

教師になりたての頃、若手の教師の勉強会に参加したときです。

「指導書は、いろいろな人にあてはまるように書いてあるから、そのままやると何がしたいかがぼやけた授業になるからダメだ」

「以前の人が実践した内容をそのまま実践すると、自分でどんなことをやりたいかがない授業になるからダメだ」

勉強会で若手を指導してくださっていた先生からこのようなことを言われました。

ちなみに、この先生は今でもお世話になっており、尊敬する指導者であることに変わりはありません。

 

しかし、「自分のやりたいこと」なんて経験を積まなければクリアになってきません。

経験を積んだって、目の前の生徒たちを見れば、また試行錯誤の闇の中に逆戻りです。

つまり、完全な正解などないということです。

 

完全な正解などないならば、

「指導書通りの授業」

を実践してもそれは間違いではないはずです。

 

ちょっとレベルが上がった先生なら、

「先行実践をそのまま追試する授業」

を実践してもいいと思います。

 

だんだんと経験を積んできたら「自分なりに単元計画を作って、自分の思うような実践」をすればいいのです。

私が思う「単元計画の作り方」はこちら

you1990.hatenablog.com

 

教師の仕事はとにかくやることが多いです。

そしてこだわったらどこまででもこだわれる職人仕事的な一面があります。

いつでも超一流を目指す必要なんてないと思います。

自分の得意分野では「イチからとことんこだわった授業を作る」

そうでない分野では「先行実践を追試して及第点を目指す」

そうやって長い目線で実力を伸ばしていくことを考えた方が良いです。

 

 

「やらないこと」「やめること」を決めて、仕事をシンプルに!

以上、授業準備で私が「やめたこと」3選です。

教師の仕事は足し算の繰り返しでやることが無尽蔵に増えています。

その中で、より効率的に働くためには、

自分でコントロールできる範囲の仕事で「やらないこと」「やめること」をリスト化して、仕事をシンプルにすること

が何より大切なのではないかと思います。

 

「魂は細部に宿る」

という言葉もありますが、

「80%仕上げるのと、残り20%仕上げるのにかかる時間は同じ」

という考え方もあります。

 

教師になる人は、100点を取ることにこだわる職人気質な人が多い気がします。

でも、80%の出来栄えでも、生徒たちは成長します。

むしろ、残り20%が未完成なことで、生徒たち自身が考える余白が生まれる

そんな風に考えることもできます。

 

細部にこだわって遅くまで残って授業準備をしても、

今のスタイルで授業準備をして定時退勤しても、

生徒たちの成長や学力に大きな差は生まれていない。

私はそう思います。

 

今日の記事が少しでも皆さんの役に立ったらうれしいです。

今後も先生の仕事に関わること、自分が仕事をするうえで考えていること、

先生たちに有益なこと、生徒や保護者に有益なことなどを発信していきます。

 

みんなで楽しく、先生をやろう!

 

最後まで読んでくれてありがとうございました!